福島第一原発 処理水 来週にも海への放出決定で調整 政府

東京電力福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなどの放射性物質を含む水の処分方法について、政府は来週にも海への放出を決定する方向で調整しており、風評被害対策に万全を期すほか安全性などの情報発信を強化する方針です。

トリチウムなどを含む水の処分方法をめぐっては去年2月、国の小委員会が基準以下の濃度に薄めて海か大気中に放出する方法が現実的だとする報告書をまとめ政府が処分方法を検討してきましたが、地元などからは懸念の声が出ています。

菅総理大臣は7日、全国漁業協同組合連合会の岸会長と会談し専門家の報告書を踏まえて政府の方針を決定する考えを伝え理解を求めました。

会談のあと岸会長は海への放出に反対する考えに変わりはないとしたうえで「国として最終的に方針を決定した場合には、責任を持って漁業者や国民への説明や風評被害対策などをしてもらいたい」と述べました。

政府は来週にも、報告書でより確実に実施できるとしている海への放出を決定する方向で調整しており、地元や周辺国の懸念を払しょくするためにも風評被害対策に万全を期すほか安全性などの情報発信を強化する方針です。

立民 泉政調会長 “放出は慎重に判断すべき”

東京電力福島第一原子力発電所の放射性物質を含む水の処分をめぐり、政府が海への放出を決定する方向で調整していることについて、立憲民主党の泉政務調査会長は、ほかの手段も検討し、放出は慎重に判断すべきだという認識を示しました。

東京電力福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなどの放射性物質を含む水の処分方法をめぐって、政府は、来週にも、海への放出を決定する方向で調整しています。

これについて、立憲民主党の泉政務調査会長は、記者会見で「現時点では、汚染水をためるスペースに若干の余裕があり、隣接の自治体も含め、用地を確保することなども可能だと考えている」と述べました。

そのうえで「まずは、私たちが指摘したことに優先して取り組むべきではないか」と述べ、ほかの手段も検討し、放出は慎重に判断すべきだという認識を示しました。

共産 志位委員長「絶対に反対 放出を強行するなと強く求めたい」

共産党の志位委員長は、記者会見で「東北の沿岸漁業は、今も残る東日本大震災による痛手に大不漁と新型コロナが加わり、3重苦の状況にある。そうした中で海洋放出を行うのは言語道断というのが現場の声だ。私たちも、絶対に反対の立場で、放出を強行するなと政府に強く求めたい」と述べました。