大阪 過去最多719人感染 「医療崩壊の可能性も」吉村知事

大阪府は6日、719人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。1日に確認された人数としては、今月3日の666人を超えて過去最多となり、東京の感染者数を8日連続で上回りました。

大阪府は2回目の緊急事態宣言がことし2月28日に解除され、感染者数はしばらくは100人前後で推移していました。

しかし、解除から3週間あまりが過ぎた3月24日には感染者数が262人となり、30日には432人、そして4月1日には616人と、感染の急拡大が続いています。

この影響で医療機関には大きな負担がかかっています。

大阪府内では、5日時点ですぐに入院できる病床がどれだけ埋まっているかを示す「病床運用率」が、重症患者用で84.1%に達しました。

大阪府の吉村知事は「重症病床の確保にあたっているところだが、医療体制が非常に厳しく、このままいけば医療崩壊の可能性もある状況になりつつあることを府民に伝え、一人ひとりの感染対策や、営業時間短縮の徹底をお願いしたい」と述べ、改めて対策の徹底を強く呼びかけました。

市民の受け止めは

大阪市内ではさまざまな声が聞かれました。

デザイン関係の仕事をしているという50代の男性は「まわりで感染した人はいないので実感はないですが、東京より増えているというのは怖いです。帰りの電車で酔っ払った人がマスクを外してしゃべっているのは嫌な感じがします。電車でのマスクの着用を厳しく求めるなどして欲しいです」と話していました。

会社員の40代の女性は「最近の状況から見ていると増えると思っていましたが、最初の第1波よりは感覚に慣れたのか驚きが少なくなっていると思います。1年間、今の生活をしてきて自分が感染していないので今の生活を続ければ感染しないという気持ちもどこかにある気がします」と話していました。

50代の自営業の男性は「これだけ増えてくるとは思っていませんでした。緊急事態宣言が終わってから気が緩んでいたのかと思います。今は早い時間にしか飲食店に行けず、正直つらいですが、今が正念場だと思います。これ以上、感染者を増やしてはいけないと思います」と話していました。

20代の看護師の女性は「感染者が減ってきていたのにまた増えてきていて、SNSでも花見に行ったなどとの投稿もあり、緩んでいるなと思います。病院でもワクチンを打つ人が増えてきていますが、みんなが打つまでまだまだ時間がかかるので気が抜けないと思います」と話していました。