政府「まん延防止等重点措置」大阪府に適用で調整 あす分科会

新型コロナウイルス対策をめぐり政府は、大阪府の要請を踏まえて法律に基づく「まん延防止等重点措置」を適用する方向で調整に入りました。菅総理大臣は4月1日、「基本的対処方針分科会」を開き専門家に意見を求める考えを示しました。

大阪府は新型コロナウイルスの感染の再拡大を受けて緊急事態宣言が出されていなくても集中的な対策を可能にする「まん延防止等重点措置」の適用を31日夜、国に要請しました。

政府は改正特別措置法の付帯決議で知事から要請があった場合は最大限尊重するとされていることも踏まえ、法律に基づく「重点措置」を大阪府に適用する方向で調整に入りました。重点措置が適用されるのは今回が初めてです。

菅総理大臣は31日夜、西村経済再生担当大臣や田村厚生労働大臣らと総理大臣官邸でおよそ1時間会談したあと、記者団に対し1日に「基本的対処方針分科会」を開き専門家に意見を求める考えを示しました。

一方で「正式な場所や期間はまだ決まっていない。政府としては自治体としっかり連携しながら対策に取り組んでいきたい」と述べました。

また、記者団が「大阪以外の適用は自治体からの要請を受けて考えるのか」と質問したのに対し「お互いに感染拡大を防ぐため何が必要かということを連日話し合っているので、そういう中で方向性を決めていく」と述べました。

衆参両院の議院運営委員会 あすにも与野党の質疑へ

大阪府が「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請することを決めたのを踏まえ、衆参両院の議院運営委員会は政府が適用の方針を決めれば4月1日にも政府から報告を受け、与野党の質疑を行うことにしています。

大阪府は新型コロナウイルスの感染の再拡大を受けて「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請することを決め、政府が対応を検討しています。

これを踏まえ、31日午後に開かれた衆議院議院運営委員会の理事会では、政府が適用の方針を決めれば1日にも委員会を開き、政府から報告を受けたうえで与野党の質疑を行うことになりました。

また、野党側は重点措置が適用されれば初めてのケースになるとして、菅総理大臣が出席する必要があると主張し引き続き協議が行われることになりました。

一方、参議院も自民党と立憲民主党の参議院国会対策委員長が会談し、1日にも議院運営委員会で政府からの報告と質疑を行うことで合意しました。