フィリピン 新規感染者が過去最悪 首都などで外出制限を強化

フィリピン政府は、新型コロナウイルスの感染が広がっていることから、首都マニラなどで行っている外出制限について、29日から最も厳しいレベルに引き上げると発表しました。

フィリピンでは、新型コロナウイルス対策で1年以上にわたって外出制限の措置が続けられていますが、3月に入って感染が拡大し、1日あたりの新規感染者はおととい9838人と過去最悪になりました。

このためフィリピン政府は昨夜、首都マニラと隣接する4つの州で行っている外出制限について、29日から1週間、4段階のうち最も厳しいレベルに引き上げると発表しました。

最も厳しいレベルになるのは去年5月以来で、食料品や医療品などの生活必需品を購入する場合を除き原則として外出は禁止で、午後6時から翌朝5時までは一切の外出が禁止されます。

また、企業は、出勤する従業員を必要最低限にすることが求められます。

政府の発表の直後、マニラのスーパーマーケットには大勢の人が訪れ、缶詰やインスタントラーメン、それにトイレットペーパーなどを買いだめしようと、長い列をつくっていました。

フィリピンでは、イギリスや南アフリカ、それにブラジルで確認された変異ウイルスとは別の変異ウイルスが確認されていて、フィリピン政府は警戒を強めています。