プサン航路向け 新たな高速船 沖ノ島など周遊ツアーで運航開始

福岡と韓国のプサン(釜山)を結ぶ航路向けに建造され、新型コロナウイルスの影響で就航できなくなっていた新しい高速船「クイーンビートル」は、20日から福岡県内を周遊するツアーで、運航が始まりました。

「クイーンビートル」は、JR九州の子会社が、好調だったインバウンド需要を取り込もうと福岡と韓国のプサンを結ぶ高速船、ビートルの新しい船としておよそ55億円かけて建造しました。

しかし、新型コロナウイルスの影響でプサン航路は運休が続き、去年、完成した船は港に係留されたままになっていました。

このため、この船を活用しようと、20日から世界遺産の沖ノ島などを周遊するツアーで、運航されることになりました。
定員は502人とこれまでの船の2.6倍あり、軽食や酒を提供するカウンターやオリジナルグッズをそろえた店舗、それに子どもが遊べるスペースなどが設けられています。
20日出航した便は、玄界灘にある大島や世界遺産の沖ノ島を3時間半かけてめぐる予定です。

熊本から来た40代の男性は、「初めて船体を見てワクワクしている。思ったより大きく、展望デッキの眺めを楽しみにしている」と話していました。

JR九州高速船の水野正幸社長は、「お客様を乗せて運航することができてほっとしている。ゆったりとした空間で旅を楽しんでほしい」と話していました。