コロナ禍で国内最大アート見本市 オンライン取り引き増加

新型コロナウイルスの影響で世界各地で美術品の展示・販売会の中止や延期が相次ぐなか、去年は中止された国内最大のアートの見本市「アートフェア東京」が始まり、コロナ禍でオンラインでの取り引きが増えている現代アートの作品などが出品されています。

年に一度開かれている「アートフェア東京」は、新型コロナウイルスの影響で去年は中止となりましたが、ことしは感染防止対策を行ったうえで2年ぶりに開催され、18日、内覧会が開かれました。

会場には国内外の140のギャラリーがブースを設け、コロナ禍で立ち上がる力強さを5000本以上の竹ひごを組み上げて表現した高さ5メートルを超える竹工芸の作品など合わせて3000点を超える作品が出品されています。

主催団体によりますと、新型コロナウイルスの影響で国内の美術市場では売り上げが落ち込みましたが、去年の秋以降、オンラインでの取り引きや作家から直接購入するケースが増え、売り上げは回復傾向にあるということです。

そのなかで現代アートの人気が高まっているということで、今回の催しでも出展者のおよそ6割が日本の作家の作品を中心とした現代アートを扱っています。
アートフェア東京の來住尚彦エグゼクティブ・プロデューサーは「コロナで発表の機会が減った一方、制作の時間が増えたことで、例年以上にバラエティーに富んだ作品が見られると思います。ぜひ多くの方々に見てもらいたい」と話していました。

この催しは、19日から21日まで東京国際フォーラムで一般公開されます。