大学生や高校生の内定取り消し 全国で100人 支援強化へ 厚労省

新型コロナウイルスの影響が続く中、この春に就職を予定していたものの、企業から内定を取り消された大学生や高校生は、全国で100人に上ることが厚生労働省の調査でわかりました。新たな就職先が見つかったのは14人にとどまっていて、厚生労働省は支援を強化しています。

新型コロナウイルスの影響が続く中、企業の業績が悪化し内定を取り消される学生が相次いでいて、厚生労働省は全国のハローワークを通じて把握を進めています。

それによりますと、ことし4月に就職を予定していたものの、企業から内定を取り消されたのは先月末の時点で、大学生や短大生などが91人、高校生が9人の、合わせて100人に上ることがわかりました。

業種でみると「アパレル」や「製造業」などで多くなっているということです。

厚生労働省は把握できていないケースもあることから、実際にはさらに多いとみています。

また、内定が取り消された学生や生徒のうち、新たな就職先が見つかったと確認できたのは、14人にとどまっています。

内定を取り消された大学生や高校生は、昨年度は206人で、それと比較すると今年度は現時点では数は減っています。

しかし、2018年度の35人と比べると3倍近くに増えていて、厚生労働省は、感染拡大の影響などで深刻な状況が続いていると分析し、支援を強化しています。

厚生労働省は、専用の相談窓口をハローワークなど全国56か所に設置するとともに、企業に対して最大限の経営努力をして、内定の取り消しを防ぐよう引き続き呼びかけています。