京都の大学で1年越しの卒業式 去年の卒業生を対象 コロナ影響

新型コロナウイルスの影響で去年、卒業式を取りやめた京都市の京都女子大学で、去年の卒業生を対象に1年越しの式が開かれました。

新型コロナの感染拡大で去年、卒業式を取りやめた京都市東山区の京都女子大学では、最後の思い出となる式を開いてあげたいという教職員の思いから13日、1年越しの卒業式が開かれました。

式には去年の卒業生1406人のうちおよそ160人がはかまや洋服姿で出席し、はじめに竹安栄子学長が「去年は社会に羽ばたく前の青春の最後の華やかな一日をもがれてしまった喪失感は計り知れなかったと想像します。1年遅れとなりましたが、ご卒業を心よりお祝い申し上げます」とあいさつしました。

続いて卒業生を代表して日野茜さんが卒業証書を受け取ったあと「去年、全国各地に離れていく友人や先生方と最後の場としてお別れできなかったことが何より悲しいことでしたが、このような立派な式典を開催していただき、大変うれしく心より感謝申し上げます」とお礼のことばを述べました。

卒業生たちは校歌を歌いながら、思い出の詰まった学びやや恩師に別れを告げていました。

大阪の銀行に勤めている女性は「去年、卒業式が無くなって大学を出たという実感がなかったので、節目になってよかったです」と話していました。