中国 全人代が開幕 経済成長率6%以上を目標に

中国で重要政策を決める全人代=全国人民代表大会が始まり、李克強首相は、新型コロナウイルスの抑え込みで重要な成果をあげ、世界の主要国で唯一、プラス成長を実現したと強調し、ことしの経済成長率の目標を6%以上としたと明らかにしました。

中国の全人代は、3000人近い代表らが出席して日本時間の午前10時から北京の人民大会堂で始まり、李克強首相が政府活動報告を行いました。

この中で李首相は、去年を振り返り「歴史上極めて尋常でない1年だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の抑え込みで重要な成果をあげ、世界の主要国で唯一、プラス成長を実現した」と実績を強調しました。

そのうえで、感染拡大の影響を受けて去年は示さなかった経済成長率の数値目標について、ことしは6%以上としたと明らかにしました。

これについて李首相は「経済運営の回復状況を考慮したもので、持続可能で健全な発展の実現に有益だ」と説明しました。

ことしは、去年の成長率が低かった反動もあって中国経済は高い成長率が見込まれていますが、世界的に新型コロナの影響が続いていることなどを受けて、国際機関などの予測よりも低く、達成が可能な水準に設定したものとみられます。

また、李首相は、経済政策の基本方針となる新たな「5か年計画」と2035年までの長期目標についても説明し「発展の質や効率の向上に力を入れ、経済の持続的で健全な発展を保つ」と述べ、成長の速度ではなく、安定的で質の高い成長を目指す姿勢を改めて強調しました。

一方、中国が統制を強める香港をめぐって李首相は、「憲法と香港基本法の実施にかかわる制度や仕組みをより完全なものにしなければならない」と述べました。

今回の全人代では、香港の選挙制度が議題になっていて、香港政府トップの行政長官を選ぶ選挙や立法会議員選挙で民主派の影響力の排除につながる制度の変更を行う方針です。

香港情勢をめぐっては欧米など国際社会からの批判が強まっていますが、李首相は「外部勢力の干渉を断固防ぐ」と述べ、こうした声を強くけん制しました。

茂木外相「香港の選挙制度 高い関心を持ち注視」

中国の全人代=全国人民代表大会で香港の選挙制度が議題になっていることについて、茂木外務大臣は記者会見で「高い関心を持って注視している」と述べました。

そのうえで「昨今の香港での一連の事案が言論の自由や報道の自由にもたらす影響などについて重大な懸念を強めている。一国二制度のもと、香港の自由で開かれた体制が維持され、民主的、安定的に発展していくことが重要だというのが日本の一貫した立場だ」と述べました。