ノルディックスキー 渡部 銅メダル獲得 日本選手初の3大会連続

ノルディックスキーの世界選手権、複合男子ラージヒルで日本のエース・渡部暁斗選手が3位に入り、銅メダルを獲得しました。渡部選手は日本選手で初めて3大会連続でのメダル獲得となりました。

ドイツで開催されているノルディックスキーの世界選手権は4日、複合男子のラージヒルが行われ、日本からは複合男子ノーマルヒルで5位だった渡部選手など4人が出場しました。

個人種目では初めての金メダルを目指した渡部選手は、ヒルサイズ137メートルのラージヒルで行われた前半のジャンプで、これ以上飛ぶと危険とされるヒルサイズを超える137メートル50の大ジャンプを見せてトップと22秒差の2位につけました。

後半10キロのクロスカントリーでは序盤からトップのオーストリア、ヨハンネス・ラムパルター選手に差を広げられました。
5キロすぎからは複合ノーマルヒルで2連覇を果たしたノルウェーのリーベル選手としれつな2位争いが繰り広げられました。

渡部選手は終盤まで2位を守っていましたが、ゴール前の最後の上り坂で、ペースを上げたリーベル選手に抜かれて引き離されました。渡部選手は、そのまま3位でフィニッシュし銅メダルを獲得しました。

渡部選手は、日本選手では初めて3大会連続でのメダル獲得です。

優勝は、オーストリアの19歳、初出場のヨハンネス・ラムパルター選手でした。

このほか日本勢は、初出場の山本涼太選手が10位、永井秀昭選手が21位、渡部選手の弟の善斗選手が23位でした。

渡部「内容的には満足できないし悔しい気持ちが大きい」

渡部暁斗選手は「厳しい戦いだとわかっていたが金メダルまでたどりつきたかったのが本音。内容的には満足できないし、悔しい気持ちが大きい」と心境を話しました。

また後半のクロスカントリーについては「金メダルを獲得するためには1位を詰めないといけなかったが、格上を追う厳しい戦いで『やっぱり差が詰まらない』という精神的ダメージもあり徐々に差も広がってしまった」と振り返っていました。

ジャンプで4位につけ、10位でフィニッシュした23歳の山本涼太選手は「あれだけ差があったのに追いつかれて順位が下がって悔しい気持ちだ。ジャンプはドイツに来てから調子が上がってきているし自信を持って飛べている。大舞台で持てる力は出しきれた」と話していました。

解説 阿部雅司さん「まだまだいけること 証明してくれた」

リレハンメルオリンピック、ノルディック複合団体の金メダリストで、今大会NHKの中継で解説を務める阿部雅司さんは、渡部暁斗選手について「ジャンプは条件に左右されずいい位置につけるようになっていて、それが自信になっている。クロスカントリーは不完全燃焼だったと思う。優勝したラムパルター選手が思っていた以上に前半から飛ばしたので追いつけなかったが、来年の北京オリンピックに向けてまだまだいける、ということを証明してくれた」と振り返りました。

そのうえで、金メダル獲得に向けては「作戦が鍵になる。今シーズンワールドカップで優勝したときも追いつかれてスパートをかけていたが、このように今までと違ったペース配分が必要になってくる。もっと揺さぶりをかけるなど、今までどおりの戦いではだめだと思う」と話していました。

初出場で10位に入った山本涼太選手については「すごく成長している。今大会で自信になってこのあとのワールドカップでも結果を出すだろう。今まで渡部暁斗選手が日本チームを引っ張ってきたが山本選手の成長で団体戦にも大きな影響がある」と期待を寄せていました。