ワクチンの工場 神戸に建設へ アストラゼネカ委託のメーカー

イギリスの製薬大手アストラゼネカから新型コロナウイルスのワクチンの製造を委託されている国内の製薬メーカーが、神戸市に新たなワクチンの工場を建設すると発表しました。

イギリスの製薬大手アストラゼネカは、オックスフォード大学と共同で新型コロナウイルスのワクチンを開発し、日本国内でも国の承認を得られしだい、速やかに供給していくとしています。

アストラゼネカからワクチンの製造を請け負う兵庫県芦屋市に本社がある製薬メーカー「JCRファーマ」は4日、新たなワクチンの製造工場を神戸市に建設すると発表しました。

新工場は、神戸市から取得した工業用地に総工費およそ116億円をかけて建設され、ことし7月にも着工し、来年10月に完成する予定で、会社によりますと、稼働するのは再来年になる見通しだということです。

JCRファーマは、国内にすでにある工場と合わせて、中長期的にワクチンを安定供給できる体制を整えたいとしています。

JCRファーマの芦田信社長は、記者会見で「いつ収まるのかが見えず、生活もいろいろな制約を強いられている。われわれにできることをしっかりやりとげたい」と述べました。

会見に同席した神戸市の久元市長は「新型コロナワクチンの安定供給は、国民が最も関心を持つ分野で、新たな製造拠点が神戸市に開設されるのは大変名誉なことだ」と述べました。