米国務長官 中国は「国際秩序に重大な挑戦をする力持つ」

アメリカのブリンケン国務長官は、就任後初めて外交方針について演説し、中国を「国際秩序に重大な挑戦をする力を持つ唯一の国」と位置づけたうえで、同盟国や友好国との連携を強化して対抗する考えを示しました。

ブリンケン国務長官は3日、国務省でアメリカの外交方針について、就任後初めて演説しました。

演説では、まず「われわれの多くがオバマ政権下でも働いていたが、今は時代が違う。われわれの戦略も違ってくる」と述べ、バイデン政権の外交はオバマ政権の踏襲にはならないと強調しました。

そして、中国を「国際秩序に重大な挑戦をする経済力、外交力、軍事力、そして技術力を持つ唯一の国」と位置づけ、中国との関係は「21世紀の地政学上の最大の試練」だと指摘しました。

そのうえで「中国には強い立場から対処する。そのためには同盟国や友好国との連携が必要だ」と述べました。

さらに「新疆ウイグル自治区で人権が侵害され、香港で民主主義が踏みにじられているとき、立ち上がる必要がある」と述べ、中国の人権問題を厳しく追及する方針を強調しました。

またブリンケン長官は「真の協力とはともに負担を分かち合うことだ」とも述べ、アジアやヨーロッパの同盟国に対し安全保障面でのさらなる貢献を求める考えも強調しました。

さらに「軍事介入によって、民主主義を広めることや独裁政権を倒すことはしない」と述べ、外交を通じた国際問題の解決に取り組む方針を示しました。

また、政権が優先課題とする気候変動の問題について「国際社会と解決に向けて連携する必要がある」と述べ、各国との協力を深めるとともに、再生可能エネルギーの世界市場でアメリカの主導的地位の確立を目指す方針を表明しました。

中国外務省 アメリカをけん制

アメリカのブリンケン国務長官が外交方針の演説で同盟国や友好国との連携を強化して中国に対抗していく考えを示したことについて、中国外務省の汪文斌報道官は4日の記者会見で「グローバル化の時代に、イデオロギーによって線引きをして特定の国に対抗するためのグループを作り出しても、人々の支持を得ることはできず、活路は開けない」と述べ、アメリカをけん制しました。

そして、新疆ウイグル自治区や香港などの主権が関わる問題で中国の一貫した態度が揺らぐことはないとしたうえで「アメリカが時代の潮流に沿って理性的な対中政策を講じることを望む」と述べました。