イギリス「ワクチンタクシー」が活躍 接種会場と送迎

イギリスでは、体が不自由だったり、病気で外出を控えたりしている人にも安全にワクチンを接種してもらうために、ロンドンでおなじみのタクシーが一役買い、評判となっています。

イギリスでは、これまでに2000万人以上が新型コロナウイルスのワクチンを接種していますが、体が不自由だったり、病気のため外出を控えなければならなかったりして、接種を受けていない人もいます。

こうした人たちのために、地元の医師などが中心となって、ロンドンでおなじみのタクシー「ブラックキャブ」の協力を得て「ワクチンタクシー」と呼ばれる取り組みが進められています。

家と接種会場の間を送迎する「ワクチンタクシー」は無料で、人との接触を減らすため、乗ったまま車内で接種を受けることもできます。

基礎疾患があるため、外出を避けてきたという男性は「感染を防ぐためずっと家に閉じこもっていた。タクシーを利用して接種を無事に受けられて本当にほっとしている」と話していました。

タクシー料金はクラウドファンディングで集められた資金から支払われ、外出制限などで利用客が減少しているタクシー業界の支援にもつながるということです。

取り組みを進めている医師のシャロン・レイモンドさんは「車がない人もいるので、こうしたタクシーの取り組みは助かるという声が多い。同様のプロジェクトを全国的に広げていきたい」と話しています。