脱炭素に向けた “関税” 国際的な状況を見極める方針 経産省

脱炭素に向けた取り組みが不十分な国からの輸入品に関税などをかける仕組みの導入が世界で議論されていますが、経済産業省の研究会は、現時点では導入を前提とはせず、国際的な状況などを見極める方針を確認しました。

政府の目指す脱炭素社会の実現に向けて、経済産業省の研究会は、二酸化炭素に値段をつけ、排出する企業などに税金や費用の支払いを求める「カーボンプライシング」という手法の検討を進めています。

1日の会合では、カーボンプライシングの1つで、脱炭素に向けた取り組みが不十分な国からの輸入品に関税を課したり、製造過程での二酸化炭素の排出が少ない輸出品には、逆に補助金を出したりする「炭素国境調整措置」という制度を議論しました。

この措置については、EU=ヨーロッパ連合やアメリカでも導入について議論が行われていますが、会合では他国からの輸入品に関税をかけた場合、報復関税をかけられて不利な結果を招きかねないという専門機関による分析が報告されました。

また出席者からは、一方的な措置であり、WTO=世界貿易機関の国際的な貿易ルールとの整合性は取れるのか、まずは各国が協調して世界全体での脱炭素を目指すべきだといった意見や指摘が出されました。

そのうえで「炭素国境調整措置」については、現時点では導入を前提にはせず、国際的な議論の状況などを見極める方針を確認しました。