栃木 足利市の山火事 鎮圧と発表 避難勧告すべて解除

発生から9日目となった栃木県足利市の山火事はほぼ消し止められ、市は1日午後4時に鎮圧したと発表するとともに、避難勧告をすべて解除しました。

先月21日に発生した足利市の山火事では、これまでにおよそ106ヘクタールが焼け、けが人はいませんが山中にある木造の神社が全焼しました。

自衛隊や県内外からの応援の消防が現地に入り、上空と地上から消火を進めた結果、1日午後、煙や炎は確認できない状態となり、足利市はほぼ消し止められたとして午後4時に鎮圧したと発表しました。

これに伴って周辺の305世帯に出していた避難勧告をすべて解除し、避難していた住民も全員帰宅したということです。

また、山火事の影響で先月24日から続いていた北関東自動車道の一部区間の通行止めも、午後5時で解除されました。

宇都宮地方気象台によりますと、栃木県内は2日は全域で雨が降る見込みで、消防などは現場に残った火がないか確認を進めるなど、最終的な鎮火に向けて消火活動を続けることにしています。

足利市長「鎮火まで抜かりなく取り組みたい」

発生から9日目でほぼ消し止められた山火事について、足利市の和泉聡市長は、1日の会見で「住宅や人的な被害を出さずに鎮圧までこれたことに安どしている。市民と多くの支援に感謝したい。現場の調査など抜かりのないように鎮火まで取り組みたい」と話しました。

また、鎮火の見通しについては「4日から5日間はしっかりと観察を続けてから判断したい」という考えを示しました。

専門家「足利市周辺は発生の危険性が高い地域」

栃木県足利市の山火事について、林野火災に詳しい専門家は、「山火事の危険度には地域性があり、足利市の周辺は、全国的にも発生の危険性が高い地域だ」として、今後も火の取り扱いに注意するよう呼びかけています。

森林総合研究所森林防災研究領域の玉井幸治領域長は、過去20年余りの降水量と日射量をもとに、全国各地の落ち葉の乾き具合を算出し、落ち葉に火が付いた際に山火事が起こりやすい地域を分析しました。

分析では、山火事の起こりやすさを樹木の状態ごとに試算して地図に色分けして示しています。

まず、冬などに見られる樹木の葉が落ちた状態を想定した場合、足利市を含む関東や東海、瀬戸内など各地で、地図の色が山火事が起きやすい状態を示す赤色になりました。

一方で、夏などに見られる樹木の葉が生い茂った状態を想定した場合、全国の多くの地域で地図の色が山火事が起きにくいことを示す青色になりましたが、足利市の周辺など全国的にも限られた一部の地域では、地図が赤色を示したということです。

この結果について玉井領域長は、足利市周辺は雨の量が少ない期間が長く日射量も多いため、ほかの地域に比べて1年を通じて落ち葉が乾燥しやすく、山火事が起こりやすいと分析しています。

玉井領域長は「山火事の発生の危険度は地域性が大きく、足利市の周辺は1年中危ないという認識で今後も火の取り扱いに注意してもらいたい」と話しています。