去年の航空利用者 国内線56% 国際線81%減少 コロナが打撃

去年1年間に国内の航空会社を利用した人の数は、前の年と比べて国内線が56%、国際線は81%減少し、新型コロナウイルスによる航空業界への打撃の大きさを改めて示す結果となりました。

国土交通省によりますと、去年、国内の航空会社を利用した人の数は、前の年と比べて国内線は56%少ない延べ4671万人、国際線は81%少ない延べ436万人でした。

このうち、国内線は、1回目の緊急事態宣言が出た去年の4月と5月は、90%前後の落ち込みとなり、繁忙期の8月も減少幅は70%を超えました。

その後は、Go Toトラベルの効果もあって回復傾向が続き、11月には40%台になりましたが、再び感染者が増えた12月は54%まで拡大しました。

一方、国際線は去年4月以降、90%を超える記録的な落ち込みが続いています。

また、国際貨物の輸送は、貨物も一緒に運ぶ旅客便が減便されたため、128万トンと前の年と比べて11%減りました。

ただ、航空各社が旅客より需要が見込める国際貨物に力を入れていることから、去年10月以降はほぼ前年並みまで回復し、12月は、前の年を11%上回りました。

感染の収束に向けた明確な見通しが立たない中、航空各社の経営環境は依然として厳しく、国は、空港使用料の減額などの支援を続けることにしています。