新型コロナ フィリピンで中国製ワクチンの接種始まる

フィリピンで、中国の製薬会社が開発した新型コロナウイルスのワクチンの接種が始まりました。ドゥテルテ大統領は年内にも中国を訪問し、謝意を示したいという意向を示すなど、今後の外交にも影響を及ぼしそうです。

フィリピンでは、中国の製薬会社「シノバック」が開発し中国政府が提供したワクチン60万回分が到着し、3月1日から接種が始まりました。

接種は首都マニラにある6つの病院で始まり、フィリピン政府の閣僚や病院の医療関係者が次々と接種を受けていました。

フィリピンでは、シノバックのほか、アメリカのファイザーやイギリスのアストラゼネカなどが開発したワクチンの接種も予定されていて、医療関係者を優先しながらことし中に少なくとも5000万人以上の接種を目指すとしています。

フィリピンでは1日当たりの新規感染者が2000人前後で推移するなど感染状況は改善されておらず、国民の一部や議会などからは東南アジアのほかの国と比べてワクチン接種が遅れていると批判が出ていました。

ドゥテルテ大統領は、先月28日の演説で「年内に中国を訪れ、習近平国家主席と握手をして個人的に感謝の気持ちを伝えたい」と述べていて、今後の外交にも影響を及ぼしそうです。