“オンラインで国際交流” 旅行業界が新商品の販売強化

新型コロナウイルスの影響で、海外への修学旅行や留学が難しい中、旅行会社の間では、学校の教室と海外の人たちをテレビ会議でつなぐなど、オンラインで国際交流ができる商品の販売を強化する動きも出ています。

このうち、大手旅行会社の「JTB」は中学校や高校などの学校向けに、海外の大学や家庭とオンラインで交流できる商品に力を入れていて、現在は20の国や地域と交流する合わせて85のプログラムを販売しています。

このプログラムを使って、千葉県松戸市にある専修大学松戸中学校では、3年生のおよそ150人がシンガポールやフィリピンなどアジアの4か国と結び、英語で交流しました。

生徒たちは、国連が定める持続可能な開発目標=「SDGs」をテーマに、各国のごみのリサイクルや水処理の現状を学び、マイクの前に立って英語で質問していました。

この中学校ではアメリカへの修学旅行や、留学生との交流会も中止を余儀なくされています。

オンライン交流に参加した男子生徒は「海外の人と話すことに興味があったのでうれしかったし、いつかは現地に行きたいという思いが強まりました」と話していました。

JTB法人事業本部の洪水敏孝さんは「リアルに勝るものはないが、短期間にいくつもの国と交流できるので好評です。学校側のニーズを踏まえたプログラムを開発していきたいです」と話していました。

旅行業界では、「日本旅行」もオンラインで国際交流できる学生向けの商品の販売に乗り出していて、新型コロナウイルスの影響で旅行の販売が落ち込む中、新たなサービスの開発が盛んになっています。