ワクチン接種 65歳以上 “周りが接種すれば希望者増加” 阪大

新型コロナウイルスのワクチンに対する意識について、大阪大学などのグループがアンケート調査を行った結果、65歳以上の人では周りで接種する人が増えると接種を希望する人が増える傾向があることが分かり、グループは、接種率を高めるためには接種の進捗状況を公開していくことが重要だとしています。

この調査は行動経済学が専門で大阪大学の大竹文雄教授らのグループが行いました。

グループは先月、ワクチンに対する意識について合わせて1万2000人を対象にインターネットを通じたアンケートを行い、このうち優先接種の対象となる65歳以上の2200人余りのデータを分析しました。

その結果、調査の時点で、接種を希望すると回答したのは全体の76.5%に上りました。

また、国内の感染者数が減少傾向にあることから、感染者数が少なくなった想定で、どういった要因が接種に影響するかを調べたところ、同年代の10人に1人が接種している状況だと接種を希望するのは71.1%だったのに対し、同年代の10人中5人が接種している状況では希望者は78.6%に増えていたということです。

大竹教授は「多くの人が接種しているという情報を受け取ると、自分も接種したいという意欲を持つことが分かった。実際に何人が接種を受けたのか積極的に広報することが、ワクチンの後押しになるのではないか」と話しています。