米 シリア東部でイラン関連施設を空爆 硬軟織り交ぜ対応の姿勢

アメリカ軍がシリア東部でイランに関連する施設を空爆したことについて、バイデン政権は強い措置をとったと強調する一方で、核問題などをめぐってイラン側と対話の用意があるとも述べ、硬軟織り交ぜて対応する姿勢を示しています。

アメリカ軍は25日、イラクのアメリカ軍が駐留する基地で死傷者が出た攻撃などに対する措置として、シリア東部にあるイランが支援する2つの民兵組織に関連する施設を空爆しました。

アメリカ国防総省のカービー報道官は26日、記者会見で、誘導弾によって9つの施設を完全に、2つの施設を部分的に破壊したことなどを明らかにし、「アメリカ軍や有志連合を攻撃したらどうなるかということを直接知らせることが目的だった」と述べ、強い措置をとったという認識を示しました。

一方、ホワイトハウスのサキ報道官は「慎重に検討したうえでの攻撃で、シリア、イラクの双方で事態を悪化させないことを目指している。イランとは、核問題などをめぐって関係6か国で協議を行うことに前向きな立場は変わりない」とし、イラン側と対話を行う用意があるという立場を強調しました。

バイデン政権としては硬軟織り交ぜて対応する姿勢を示した形で、イランに弱腰だという国内からの批判を避けつつ、対話の機会を探りたい思惑もあると見られます。

バイデン大統領「罰を逃れることはできない」

アメリカのバイデン大統領は26日、訪問先の南部テキサス州で記者団から今回の空爆でイランにどのようなメッセージを伝えたいのかと聞かれ「罰を逃れることはできない。注意せよ」と述べました。

イラン外務省「米軍の攻撃 強く非難する」

今回の空爆についてイラン外務省のハティーブザーデ報道官は、26日「アメリカ軍の攻撃を強く非難する。新政権によるこの行為は、シリアの主権を明らかに侵害していて、国際法に違反する。この地域における軍事的な衝突の激化や、さらなる不安定化につながるものだ」とするコメントを発表しました。

アメリカが攻撃対象とした民兵組織と、イランとの関係性については言及していません。