東証 新社長に山道裕己氏を起用 大阪取引所で社長務める

東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループは、東証の新しい社長に同じく傘下の大阪取引所で社長を務める山道裕己氏を起用すると発表しました。
東証を巡っては、去年10月に起きた大規模なシステムトラブルで、当時の社長が引責辞任していました。

これは、日本取引所グループの清田瞭CEOが記者会見で発表しました。

4月1日付けで東証の社長に就任する山道氏は65歳。

1977年に野村証券に入社したあと、専務などを経て、2013年から、今の大阪取引所の社長、去年からは日本取引所グループの最高執行責任者を務めています。

東証を巡っては、すべての銘柄の売買を終日停止した去年10月1日のシステムトラブルの責任を取って当時の宮原幸一郎社長が辞任し、清田CEOが兼務していました。

山道氏は、終日売買停止という事態によって損なわれた信頼の回復に加え、来年行われる東証の市場再編を通じた市場の活性化が課題となります。

一方、山道氏の後任となる大阪取引所の新しい社長には、東証の元専務の岩永守幸氏が就任します。

清田CEOは記者会見で「山道新社長は二度とシステムトラブルが起きないようにし、また、起きたとしても短時間で回復可能なシステムに作り替えることが課題で、全力をあげてほしい」と述べました。

社長人事めぐる経緯

東京証券取引所の新社長が決まるまでの経緯です。

去年10月1日、東証で大規模なシステムトラブルが発生。

機器が故障した際のバックアップ機能が正常に働かず、すべての銘柄の売買が終日停止しました。

株式の売買を全面的にシステム化した1999年5月以降、初めてのことでした。

事態を重く見た金融庁は、親会社の日本取引所グループと東証に立ち入り検査を実施しました。

そして、去年11月、検査の結果も踏まえて内部の管理態勢に不備があったと判断し、日本取引所グループと東証に対して再発防止の徹底を命じる「業務改善命令」を出しました。

金融庁は「取引所に対する投資家などの信頼を著しく損なうものだ」と指摘。

問題の責任を取って、東証の宮原幸一郎社長が辞任しました。

空席となった東証の社長には、日本取引所グループの清田瞭CEOが暫定的に兼務する形で就きました。

清田CEOは新しい社長の人選を急ぎ、年度内に決めたいという考えを示していました。