楽天 田中 日本で8年ぶりの実戦 中田にスリーラン打たれる

大リーグからプロ野球・楽天に復帰した田中将大投手が、日本で8年ぶりとなる実戦のマウンドに上がり、スリーランホームランを打たれて2回3失点でしたが「すごくいい段階を踏めていると思う」と手応えを口にしました。

8年ぶりに古巣・楽天に復帰した田中投手は、沖縄県金武町で行われている1軍のキャンプに今月6日に合流し、これまで5回、ブルペンでピッチング練習を行うなど調整を進めてきました。

そして、合流から2週間となる20日、日本ハムとの練習試合に先発し、楽天を球団初の日本一に導いた平成25年11月以来となる、日本での実戦のマウンドに上がりました。

田中投手は1回、先頭バッターからスライダーで見逃し三振を奪いましたが、続く2人にストレートを連打されて1アウト一塁・二塁のピンチを招きました。
ここで、高校時代から何度も対戦してきた日本ハムの4番・中田翔選手に甘く入ったスライダーをレフトスタンドに運ばれ、3点を奪われました。
田中投手はこのあと追加点を与えず、2回3失点、39球でことし初めての実戦登板を終えました。

ストレートの最速は148キロで、変化球はスライダー、カーブ、スプリットと3つの球種を試したということです。

田中投手は「自分が思ったより球速が出ていたし、大リーグではブルペンでしか投げていなかったこの時期に2イニングで40球近く投げられて、すごくいい段階を踏めていると思う」と手応えを口にしました。

そのうえで「全体的にまだまだな部分がたくさんあるので、きょうの反省点を生かしてこれから調整したい」と次を見据えていました。

石井監督「まだ準備運動している段階」

実戦初登板を終えた楽天の田中将大投手について、石井一久監督は「順調に最初のステップを踏んでくれた。皆さんがかなりハードルを上げるので本人も大変だと思うが、まだ準備運動をしている段階だ。いきなりスタートラインに立って、『よーいドン』ではない。これからいろんなことに適応しながら精度を上げていくと思う」と信頼を寄せていました。

次回の登板については、21日の体の状態を見て田中投手と相談して決めるとしたうえで、開幕までにあと4、5回実戦で登板させたい考えを示しました。

一方、5年ぶりにホームで迎える来月26日の開幕戦で、田中投手に開幕投手を任せる可能性を問われると「ある程度、頭の中に先発ローテーションは描いているが、まだことばにする段階ではない。まだ投げていないピッチャーもいるので、その登板を1、2回見た段階でそれぞれのピッチャーに伝えたい」と話していました。

田中 大リーグと同じ方法で調整

田中投手は、20日の登板に向けて、試合開始3時間前の午前10時ごろ、球場に入りました。

20日の練習試合で登板したほかの投手陣が、サブグラウンドでランニングやキャッチボールを行った一方、田中投手は、テントの中でストレッチを行ったりマッサージを受けたりして、グラウンドにはしばらく姿を現しませんでした。

そして、試合開始の45分前にようやくグラウンドに出て、ランニングや遠投で体を温めたあと、ピッチング練習を行って登板に備えていました。

この調整について、大リーグ時代と同じ方法を継続したとしたうえで「アメリカではこれで普通にやっていたので、その流れで今やっているという感じだ」と話していました。

田中投手は投げ終えたあと報道陣の取材に応じ「無観客はやっぱり寂しい」と観客の存在の大きさを口にしました。

また、ベンチ裏で、ホームランを打たれた1歳年下の中田選手からあいさつを受けたことを明かし「『田中さんお久しぶりです』と笑顔で言われた。余裕の笑みだった」と冗談交じりに話しました。

そして報道陣から「シーズンでは抑え返したいか」と問われると、「それはもちろん」と“リベンジ”を誓っていました。

ドラフト1位ルーキー 早川は無失点の好投

一方、楽天のドラフト1位ルーキー、早川隆久投手は、初めて実戦のマウンドに上がり、日本ハムの主力選手から3つの三振を奪うなど2回を投げて無失点の好投で、実力の高さを示しました。

早川投手は、最速155キロのストレートと多彩な変化球が持ち味の左ピッチャーで、1年目から先発ローテーションを担う活躍が期待されています。

20日は、日本ハムとの練習試合で、先発した田中将大投手に続く2人目として、3回から初めての実戦マウンドに上がりました。

早川投手は、「緊張した」としながらも、日本ハムの3番・西川遥輝選手には高めのストレートで、続く4番の中田翔選手には低めのチェンジアップで、2者連続の空振り三振を奪い、3回を3人で打ち取りました。

続く4回にはヒット1本を打たれましたが、落ち着いて後続を抑え、無失点で登板を終えました。

早川投手のストレートの最速は150キロで、ゆるいカーブで効率的にカウントを稼ぐなど実力の高さを示しました。

早川投手は「プロのバッターの胸を借りるつもりで、思い切って投げた。しっかり腕を振れたので、球速も出たと思う」と初登板を振り返りました。

そのうえで「ヒットを打たれたボールは、低めに決まっていたら見逃し三振を取れたと思う。変化球の精度もストレートの力強さももう一段階上げていきたい」と上を見据えていました。

石井一久監督は「テンポもいいし、ストレートのキレも変化球のコントロールもよかった。今後も投げさせて先発ローテーションに入れたいという資格があるピッチャーだ」と高く評価していました。