EU 変異ウイルスに特化したワクチン開発支援など対策案発表

変異した新型コロナウイルスの拡大が続く中、EU=ヨーロッパ連合は、変異ウイルスに特化したワクチンの開発支援や承認手続きの迅速化などの対策案を発表しました。

WHO=世界保健機関は、世界では新たに新型コロナウイルスの感染が確認された人の数は減少傾向にあるものの、変異ウイルスの拡大は続いているとしています。

変異ウイルスへの対応が鍵となる中、EUの執行機関、ヨーロッパ委員会は17日、抑え込みに向けた対策案を発表しました。

この中では、変異ウイルスに特化した検査方法やゲノム解析、それにワクチンの開発と増産を資金面で支援するほか、ワクチンの承認手続きを迅速化するなどとしています。

EUのフォンデアライエン委員長は「科学界と産業界、公的機関が手を組むことでこの課題に対処することができる」と述べ、産官学の協力が欠かせないとの考えを示しました。

EUは来週、臨時で開くオンライン形式の首脳会議でこの対策案について議論する方針です。

また、ヨーロッパ委員会は17日、アメリカの製薬会社モデルナから最大で3億回分のワクチンを追加購入する契約を結んだと発表しました。

この結果、EUが確保したワクチンは最大でおよそ26億回分になりました。