ハンガリー 中国のワクチン接種へ EU加盟国では初
中国の製薬会社が開発した新型コロナウイルスのワクチンがハンガリーに到着し、中国のワクチンの接種が始まれば、EU=ヨーロッパ連合の加盟国では初めてとなります。
ハンガリーでは16日、中国の製薬会社シノファームが開発した新型コロナウイルスのワクチンを積んだ飛行機が首都ブダペストの空港に到着しました。
今回、到着したワクチンは55万回分で、ハンガリー政府は合わせて500万回分のワクチンを購入する計画だとしています。
中国のワクチンは、ヨーロッパではセルビアで先月から使用されていて、ハンガリーで接種が始まれば、EU域内では初めてとなります。
EUの加盟各国では、去年(2020)12月からアメリカの製薬大手ファイザーなどが開発したワクチンの接種が始まっていますが、ワクチンの供給に遅れが出ていて影響が懸念されています。
こうした中、ハンガリーのオルバン首相は、EUの当局が許可したワクチンだけに依存せず、関係が深い中国やロシアからもワクチンを購入し、国民の接種を進める方針を示しています。
中国のワクチンをめぐっては今月9日、中国の習近平国家主席が中東欧17か国の首脳らと会談し、要請があれば、積極的に供給する姿勢を強調しています。