GDP “1‐3月はマイナスも” 円滑なワクチン接種がカギ

15日発表された去年10月から12月までのGDP=国内総生産は、年率に換算した伸び率がプラス12.7%と2期連続で2けたのプラスとなりました。
しかし、足元のことし1月から3月までは、再びマイナスに転じることが懸念されていて、実体経済の回復には、17日から始まるワクチンの接種を円滑に進められるかが、カギを握ることになります。

15日発表された去年10月から12月までのGDPは、物価の変動を除いた実質の伸び率が年率換算で12.7%と、2期連続で2ケタのプラス成長となりました。

これによって、去年1年間のGDPの規模は529兆円余りとなりました。

これは、新型コロナウイルスの感染拡大前の、おととしの555兆円余りを26兆円余り下回る水準です。

経済が回復途上にある中、ことしに入ってからは緊急事態宣言が出され、旅行や外食を中心に個人消費が落ち込んでいます。

このため、民間のエコノミストからは、ことし1月から3月までのGDPの伸び率は3期ぶりにマイナスに転じ、年率換算でマイナス3%程度からマイナス11%程度になるという厳しい見方も出ています。

政府は、新年度の経済成長率をプラス4%程度と見込み、来年の初めにはGDPの規模をコロナ前の水準に戻すとしています。

実体経済が本格的な回復に向かうには、感染の収束が欠かせず、まず、17日から始まるワクチンの接種を円滑に進められるかが、カギを握ることになります。