インド コロナ禍で伝統のカーニバル 規模縮小し始まる

新型コロナウイルスの感染拡大が続くインドでは、打撃を受けている観光業を復興させようと、伝統のカーニバルが規模を縮小して始まりました。

新型コロナウイルスの感染者数がアメリカに次いで世界で2番目に多いインドでは、今月に入り1日の新規感染者が1万2000人前後と、一時期よりは落ち着いたものの、依然として感染が拡大し続けています。

こうした中、南西部の観光地ゴア州では、打撃を受けている観光業を復興させようと、13日から伝統のカーニバルが始まりました。

ただ、ことしは感染を防ぐため、例年4日間行うパレードを2日間に短縮するほか、見物客にもマスクの着用と消毒を呼びかけています。

海岸沿いの道路では、華やかな伝統衣装を着た人たちが音楽に合わせて踊りながら練り歩き、ワクチンの瓶をかたどった山車なども登場しました。

ビーチリゾートが点在するゴア州は、国内外から年間およそ800万人が訪れるインド屈指の観光地ですが、州政府は今年度の観光業の損失が1000億円以上にのぼると試算しています。

見物に訪れた地元の男性は、「ことしのカーニバルは例年に比べ規模が小さいけれど、見ることができて、うれしかったです。コロナ禍を収束に向かわせるメッセージになると思います」と話していました。