東京五輪・パラ組織委 森会長が辞任 後任の会長候補を選定へ

森会長が辞任する考えを表明した東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の緊急の会合のあと組織委員会の武藤事務総長は記者会見を開き後任の会長を選定する委員会を早急に立ち上げることを明らかにしたうえで「大会に向けた準備が遅れることのないように組織委員会が一丸となって全力で対応に当たっていきたい」と述べました。

大会組織委員会の森会長は「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」といった発言を巡り、12日、組織委員会の理事と評議員による緊急の会合で責任を取って辞任する考えを明らかにしました。

会合のあとに記者会見を開いた武藤事務総長は「会長の選任は国民にとって透明性のあるプロセスでなければならず選考の説明責任を果たすべきだ。後任の会長は早急に決める必要があり、透明性を高めるためアスリートを中心とした選考のための委員会を設置した」と述べました。

具体的には、男性と女性をほぼ同じ人数になるようにしたうえで、アスリートを中心としたメンバーで構成する委員会で、後任の会長候補を選定するということです。

一方で、森会長に後任を打診され、いったんは引き受ける意向を示した川淵三郎氏については「川淵さんから、『自分が会長の後任という報道をご覧になって、不愉快な思いを持った方もいるのではないか。そういう意味でおわびをしたい』という話があった。ご自身としては、求められても辞退するという発言があった」と明らかにしました。

そのうえで武藤事務総長は「大会に向けた準備に1日たりとも遅滞が生じてはいけないと認識している。準備が遅れることのないように組織委員会が一丸となって全力で対応に当たっていきたい」と話していました。

今後の選定の流れは

森会長の後任となる新しい会長は、今後どのようなプロセスで決まっていくのか。

その手続きは、組織委員会が公益財団法人のため活動の規則をまとめた「定款」に定められています。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長は「定款」では、理事の中から1人を選ぶとされています。

今の組織委員会の理事は、スポーツ界や経済界、国会議員などさまざまな分野から選ばれた35人が就いていますが、新しい会長になるためにはまず理事になることが必要です。

理事になるためには、組織委員会の重要事項を決議する「評議員会」の決議を受けなければなりません。そして、理事に就任したうえで、会長の選定と解職の権限がある理事会の決議を受けて新しい会長が誕生します。

ただ、会長の候補者をどのようにして選考するのか具体的な方法が決まっていませんでした。こうしたことなどから組織委員会では12日、新しい会長の候補者を選ぶプロセスを明確にしようと候補者を選考する委員会を設置することを決めました。

組織委員会では、新たに設けられた候補者を選考する委員会で活発な議論を交わし、会長の候補者の人選をしたうえで、理事会に提案するものとみられます。