東京都 ワクチンの冷凍庫設置拠点の医療機関選定など準備急ぐ

新型コロナウイルスのワクチン接種のうち、医療従事者向けを担当する東京都は、超低温冷凍庫を設置する拠点となる医療機関の選定などの準備にあたっていますが、一部の医療機関からは「新型コロナウイルスの患者を診ているため、人手が割けず対応が難しい」といった声も寄せられています。

今月から始まる予定の「先行接種」を除く医療従事者へのワクチン接種は、都道府県が医師会などと協力して体制を確保することになっていて、東京都は3月にも始められるよう準備にあたっています。

このうち、ワクチンを保管するためマイナス75度前後で冷凍できる「超低温冷凍庫」は、国から都内分として119台が現時点で割り当てられています。

国の計画では、この冷凍庫は「基本型接種施設」と呼ばれる拠点施設に置くことになっています。

また、拠点施設は1000人以上が接種できる医療機関が想定されていて、ほかの施設にワクチンを小分けにして譲渡する役割も担います。

ただ、都によりますと一部の医療機関からは「新型コロナの患者を診ているため、スタッフの人手が割けず拠点施設として対応するのは難しい」という声も寄せられているということです。

都は、今月中旬には拠点施設と、小分けのワクチンを受け取って、接種を行う施設の選定を済ませるとともに、医師会などと協力して医療従事者の中で接種を希望する人の取りまとめを行うことにしていて準備を急いでいます。