森会長 辞意固める 川淵三郎氏「会長に選ばれれば全力尽くす」

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視と取れるみずからの発言の責任を取って会長職を辞任する意向を固めたことを受けて、後任の会長への就任を要請された川淵三郎氏(84)は取材に対し「会長に選ばれることになれば大会の成功に向けて全力を尽くしたい」と述べ後任の会長を引き受ける意向を示しました。

森会長の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」といった発言をめぐっては、本人が発言を撤回して謝罪したあとも国内外から批判が続き、森会長は発言の責任を取って会長を辞任する意向を固め関係者に伝えました。

関係者によりますと、11日午後、都内で森会長とJリーグの初代チェアマンを務めた川淵氏がおよそ1時間にわたって会談し、この席で森会長が川淵氏に対し後任の会長への就任を打診したということです。

川淵氏は、12日に開かれる組織委員会の緊急会合に森会長とともに出席する予定です。

東京大会は、開催まであと5か月余りとなる中、運営を担う組織委員会のトップが交代するという異例の事態となりました。

川淵氏 午後5時前に取材に応じる「人生最後の大役」

川淵氏は11日、午後5時前に千葉市で取材に応じ、「きょう、森さんと1時間程度話をして後任への推薦を受けた。もし選ばれて全力を尽くすことができれば僕の人生の最後の大役であり、成功に向けてベストを尽くしたい」と話しました。

そのうえで「おおむね準備は整っていて、あとは観客動員をどうするかや外国人をどう入れるかなど残された問題は限られている。その中でならやれるかなと思った。森さんがいろいろなご苦労をされて残りわずかのところで退任されるというのは残念でならないが、断れる状態ではなかった」と説明しました。

さらに問題となった森会長の発言については「女性の理事の方を増やすとかどのような重要なポジションを女性に任せていくかを考えて、日本を変えるきっかけにしていきたい」と話しました。

そして「いずれにしろ大会の成功に向けて努力していきたい。今は開催できるかどうかすら明確ではない。科学的な検証をしっかりしてそれを基にどうやったら開催できるのか国民に理解されることが最低限の条件だ」と話し、感染対策に力を入れ、開催への理解を求めていく考えを示しました。

組織委 会長選定の手続き

組織委員会の定款によりますと、会長の選定と解職は理事会に権限があります。

ただ、会長は理事から選ぶため、評議員の川淵氏はまず理事になる手続きが必要で、理事の選任と解任の権限は評議員会にあります。

理事会と評議員会の決議は、ともに決議に特別の利害関係のある人を除く、過半数が出席してその過半数をもって行われます。

また、全員の書面などでの同意でも決議があったものとみなされます。

理事会や評議員会を招集するには、開催の5日前までに通知する必要がありますが、全員の同意があるときは、招集の手続きを経ないで理事会や評議員会を開催できるとしています。

川淵氏が議長を務める評議員は、任期の途中でも辞任することができると定められています。

12日、行われる理事会と評議員会による合同の会合は、意見を聞く「懇談会」となっていて、森会長の辞意をどのような形で取り扱っていくかが注目されます。

Bリーグ 島田チェアマン「川淵さんの右に出る人はいない」

川淵三郎氏は、2015年に日本バスケットボール協会の会長に就任し、分裂していた男子リーグの統一のために改革を推し進め、Bリーグをスタートさせました。

Bリーグの島田慎二チェアマンは11日夜、自身のツイッターを更新し、「複雑な問題の本質を見抜き、核心をつく力、行動力、周りを動かす求心力と実績。この難局に川淵さんの右に出る人はいないのは間違いないと思う」とコメントしました。

そのうえで「コロナ禍を鑑みて何を大切にするのかをバシッと筋を通して意思決定していくことを確信しております。ただ応援しています」と記しています。