楽天 田中が全体練習に合流 野村克也さんの命日に思い新た

プロ野球・楽天の田中将大投手が、沖縄キャンプ第3クール初日の11日から全体練習に加わりました。
11日は監督として教えを受けた野村克也さんの一周忌で「最後までチームのために戦い続ける姿勢を見てもらいたい」と恩師に活躍を誓いました。

8年ぶりに古巣・楽天に復帰した田中投手は、沖縄県金武町で行われているキャンプに合流後、9日までの4日間はほかの選手と別メニューで練習してきましたが、第3クールに入った11日から全体練習に加わりました。

11日は田中投手が新人だった平成19年から3年間、監督として教えを受けた野村克也さんの一周忌で、田中投手は半旗が掲げられたグラウンドで、ほかの投手陣と一緒にランニングやキャッチボールなどでおよそ3時間、汗を流しました。

ピッチング練習は行いませんでしたが、自分の練習を終えると11日もブルペンに出向き、後輩のピッチングから何かを学ぼうとしていました。

田中投手は練習後、野村さんへの思いを報道陣から尋ねられ「いまもあまり実感がなく、信じられない気持ちだ。自分がこのタイミングで楽天に戻ってきたことを、どういうふうに言ってくれるんだろうと思う」と心境を打ち明けました。そして、「プロの世界で生きていく基礎をすべて教えてくれた監督で、自分の中ではすごく特別だ。結果のいい悪いはコントロールできないが、自分自身の中で恥ずかしくない姿で、最後までチームのために戦い続ける姿勢を見てもらいたい」と恩師に活躍を誓っていました。

恩師 野村克也さんに活躍を誓う

田中将大投手は、野村克也さんが監督を務めていた平成19年、球団創設3年目に楽天に入団しました。それまでチームは、2年連続でパ・リーグの最下位に低迷していて、高卒ルーキーの田中投手は野村さんから先発ローテーションの一角を任されました。

そして、楽天のピッチャーでは初のふた桁勝利となる11勝を挙げて新人王に輝くとともにチームを4位に押し上げ、野村さんは「マー君、神の子、不思議な子」「彼が投げるといくら打たれても点を取り返すんだよね」などと“ぼやき”、まな弟子の活躍をたたえました。

さらに、平成21年には、4月に、プロ野球史上5人目となる野村さんの監督通算1500勝を完投勝利で飾るなどシーズンを通して安定したピッチングで、15勝6敗、防御率2.33の好成績を挙げ、野村さんの監督最後のシーズンに、球団初のクライマックスシリーズ進出を果たしました。

そして、野村さんが監督を退いたあとも2人はインタビューや対談などを通じて交流を続けました。田中投手は先月30日の入団会見で、「シーズン後には日本一になりましたという報告ができたらいちばんいいと自分の中では思う」と恩師・野村さんに活躍を誓っています。
1年前のきょう亡くなった野村克也さんについて、楽天の首脳陣も思いを語りました。

このうち、石井一久監督は平成4年、野村さんが監督を務めていたヤクルトにドラフト1位で入団し、左のエースとして3度の日本一を達成するなどともに黄金時代を築きました。

石井監督は、野村さんと同じ楽天の指揮官に就任したことについて、「褒めてくれる人ではなかったが、18歳からのつきあいで息子のような感じで接してくれていたので、今も温かい目で見てくれていると思う」と思いをはせました。

そのうえで、「野球観や成功するすべを教えてもらって、今に至っていると思う。野村監督と同じように楽天の選手たちが一流になる手助けをしたい」と話していました。
田中投手と同じ平成19年に楽天に入団し、昨シーズンかぎりで現役を引退した渡辺直人1軍打撃コーチも、野村さんから3年間、指導を受けた、まな弟子の1人です。

渡辺コーチは現役当時、野村さんの「一流の脇役を目指せ」という教えのもと、粘り強いバッティングと堅実な守備を持ち味にDeNAと西武を含めた3球団で合わせて14年間、選手として活躍しました。

渡辺コーチは「あまり褒めてもらったことはないので『まだまだ精進せい』と言っていると思う。野村監督の教えが自分のすべてで、勉強してきたことを指導者になっても若い選手に伝えていきたい」と誓っていました。