原子力総合防災訓練 今年度中の実施を見送る方針 小泉環境相

宮城県の女川原子力発電所で予定されていた今年度の国の原子力総合防災訓練について、原子力防災を担当する小泉環境大臣は、緊急事態宣言の延長などを受けて、今年度中の実施を見送る方針を明らかにしました。

毎年度行われている国の原子力総合防災訓練は、当初、今月上旬に宮城県にある東北電力の女川原発周辺で行われる予定でしたが、先月、新型コロナウイルスの感染拡大などを受けて延期することが決まり、緊急事態宣言の解除後に実施される方針でした。

これについて5日、原子力防災を担当する小泉環境大臣は、東京などに出されている緊急事態宣言の延長が決まったことや、宮城県が住民参加を含めた完全な形での訓練実施を希望していることなどを受けて、今年度中の実施を見送る方針を明らかにしました。

そのうえで、宮城県の女川原発周辺での訓練は、来年度以降に改めて調整するとしています。

女川原発2号機は、去年2月に原子力規制委員会の審査に合格したあと、去年11月に宮城県知事が再稼働に同意していて、東北電力は対策工事が完了する令和4年度以降の再稼働を目指しています。

国の原子力総合防災訓練は、過去に、東日本大震災を受けて中止されたケースなどがあります。