自宅療養の子ども 医師がオンラインで見守る「静岡市方式」

新型コロナウイルスに感染し療養している子どもたちの不安を軽くしようと、静岡市では小児科の医師が電話やオンラインで子どもと家族の状態を見守る「静岡市方式」という取り組みを始めています。

「静岡市方式」は自宅やホテルで療養している軽症や無症状の中学生以下の子どもとその家族を対象に静岡市が去年10月から取り組んでいます。

保健所が小児科の医師を紹介して子どもたちに病院で受診してもらったあと医師が電話やオンラインで診療を続け、子どもや家族の不安を軽くすることを目指しています。

取り組みに参加している静岡厚生病院の田中敏博・小児科診療部長は4日も子どもの親と電話をつないで体温や心拍数を確認し、気になることはないか聞き取っていました。

中には、回復してまもなく学校に復帰するという子どももいて、田中医師は安心して登校できるよう周りの子どもとのつきあい方について話し合うなどしていました。

この取り組みは保健所の負担も軽減できると期待されていて、すでに32世帯99人を担当している田中医師は「ささいな体調の変化や気持ちを聞き取ることで患者の不安を和らげることができる。医師も本来の役割を果たせるし、地域全体で取り組めばみんながよかったと思える仕組みだと思う」と話しています。