米 感染者減も変異ウイルス相次ぎ “引き続き対策徹底を” CDC

アメリカでは新型コロナウイルスの感染者の減少傾向が続いていますが、イギリスなどで広がっている変異したウイルスへの感染が各地で相次いで見つかっていて、CDC=疾病対策センターは「警戒を緩めてはいけない」と対策の徹底を訴えています。

ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、アメリカの1日あたりの新たな感染者数は1週間の平均でおよそ12万5千人と、去年11月に感染者が急増し始める前の水準に低下しています。

これについてCDCのワレンスキー所長は3日の会見で「入院者や死者も減っている」とする一方、イギリスや南アフリカで広がっている変異ウイルスが各地で相次いで見つかっており、これが広がれば再び感染者が増加するおそれがあると指摘しました。

そのうえで「いまは警戒を緩める時ではない」と述べ、引き続き対策の徹底を訴えました。

「マスクの二重着用効果 まだ科学的根拠なし」首席医療顧問

また、バイデン政権の首席医療顧問を務めるファウチ博士は変異ウイルスの拡大を防ぐためにマスクを二重にするといった対策が必要かどうか問われたのに対し、「対策のガイドラインは常に見直している。マスクの二重着用に問題はないが、それを一般的に推奨するかどうかに関してはまだ科学的な根拠がない」と述べました。

そのうえでアメリカでは依然基本的な感染対策が十分とられていないとして、まずはマスクの着用を徹底することが先決だと指摘しました。