インド製薬会社が11億回分ワクチン提供へ 世界分配枠組みに

新型コロナウイルスのワクチンを世界に公平に分配する枠組み「COVAXファシリティ」で、ワクチンの供給に向けて運営に関わるユニセフ=国連児童基金は、インドの大手製薬会社から11億回分のワクチンの提供を受けることで合意したと発表しました。

「COVAXファシリティ」は、新型コロナウイルスのワクチンを世界に公平に分配するため、WHO=世界保健機関などが主導して立ち上げた枠組みで、途上国を含めた世界190の国や地域が参加し、ワクチンの供給に向けて、ユニセフなどが国際的な団体とともに運営に関わっています。

これについてユニセフのフォア事務局長は3日、記者会見し、インドの大手製薬会社「セラム・インスティチュート・オブ・インディア」からアストラゼネカとノババックスのそれぞれが開発するワクチンの提供を、長期的に合わせて11億回分、受けることで合意したと発表しました。

インドはワクチンの製造が盛んで、この製薬会社はアストラゼネカとノババックスのワクチンを大量生産する契約を結んでいます。

COVAXとしては、世界各地の医療従事者のほか、高齢者などリスクの高い人たちに優先的に接種すべきだとして、年末までに世界に20億回分余りのワクチンを供給することを目指していて、ことしの上半期には、途上国などを中心に145の国と地域に分配を始める計画です。