大学入試でコロナ感染対策 共通テストの工夫事例を周知 文科省

本格的な入試シーズンに入り、文部科学省は、先月の大学入学共通テストで感染対策を独自に工夫した会場の事例を各大学に周知し、個別入試を予定どおり実施するよう求めています。

緊急事態宣言が10の都府県で延長されることを受け、文部科学省は、各大学の個別入試の感染対策に役立ててもらおうと、先月全国681の会場で行われた大学入学共通テストで、独自の工夫が見られた事例を3日付けで周知しました。

この中では、感染などに備え試験監督官の代替要員を10人ほど確保した例や換気のために二酸化炭素測定器を各試験室に設置して寒くなりすぎないようコントロールした例、それに帰宅時の密集を避けるため、あらかじめ最寄り駅と相談して時間差で退室を行った例もありました。

また、発熱やせきの症状がある受験生への対応では、健康相談の受け付けを複数設けたケースや独自のマニュアルを作成して体調不良の受験生に付き添う「案内係」を設け、別室での監督者や連絡係などと役割を明確にしたケースなど、各会場で実施された感染対策がまとめられています。

文部科学省は、感染拡大の影響から個別の試験を取りやめる大学も出ていることから、対策を徹底することで予定どおり受験機会を確保するよう各大学に求めています。