WHO調査チーム「武漢ウイルス研究所」で研究員らと意見交換

新型コロナウイルスの発生源などの解明に向けて、中国・武漢を訪れているWHO=世界保健機関の調査チームは3日、アメリカのトランプ前政権がウイルスが流出した可能性を主張してきた「武漢ウイルス研究所」を訪れました。中国側がどのような説明を行ったのか、今後の調査の進捗(しんちょく)が注目されます。

日本を含む各国の専門家で作るWHOの調査チームは、1月29日から武漢での現地調査を本格化させていて、6日目となる3日は、現地時間の午前9時半ごろから3時間半余りにわたって「武漢ウイルス研究所」を訪れました。

調査チームはコウモリのコロナウイルスに詳しい著名な研究者、石正麗研究員を含む関係者と意見交換を行ったということで、調査チームのメンバーの1人は研究所を離れる際、NHKの問いかけに対し「とても重要な会議だった」と述べました。

この研究所をめぐっては、アメリカのトランプ前政権が新型コロナウイルスに近い、コウモリのコロナウイルスの研究が行われていたなどとして、ここからウイルスが流出した可能性があると主張してきましたが、中国側は強く否定しています。

調査チームは、これで感染拡大の初期に多くの患者が確認された海鮮市場と合わせ、国際的に注目されてきた2つの施設の調査を実施したことになり、チームに対して、中国側がどのような説明を行ったのか、ウイルスの発生源の解明に向けた今後の調査の進捗が注目されます。