ANAホールディングス 決算 過去最大の3095億円赤字 コロナ影響

航空大手のANAホールディングスの去年4月から12月までの決算は新型コロナウイルスの影響で利用者の大幅な落ち込みが続いているため、最終的な損益が過去最大の3095億円余りの赤字になりました。

ANAホールディングスが29日発表した去年4月から12月までのグループ全体の決算によりますと、売り上げが前の年の同じ時期と比べて66%減って5276億円、最終的な損益は過去最大の3095億円の赤字となりました。

これは、新型コロナウイルスの影響で国際線・国内線ともに利用者の大幅な落ち込みが続いていることや、コスト削減のため大型機を中心に旅客機を削減する費用などとして760億円の特別損失を計上したことなどによるものです。

会社では今月に入って11の都府県に緊急事態宣言が出されたことを受けて、国際線は8割、国内線は7割を減便しています。

福澤一郎常務は、オンライン会見で「減便で国内線の旅客数は減っているが、第3四半期は業績の改善のペースが計画よりも早く、貨物事業も好調だ。緊急事態宣言が延長されるかなど、状況を慎重に見極めながら今後も柔軟に減便を行い、コスト削減に取り組む」と述べました。

ANAホールディングスはことし3月までの1年間の業績予想については5100億円の最終赤字という見通しを据え置いています。