28年前教え子に性的行為 男性教諭を懲戒免職 札幌市教育委員会

札幌市の中学校の男性教諭が、28年前から翌年にかけて当時の教え子の女子生徒に性的な行為を繰り返していたと民事裁判で認定されたことを受け、札幌市教育委員会は、改めて調査を行ったうえで、この教諭を懲戒免職処分にしました。教諭は、性的な行為を行ったことを否定しているということです。

懲戒免職処分となったのは、札幌市内の中学校に勤める56歳の男性教諭です。

この教諭が勤めていた中学校に通っていた石田郁子さん(43)は、在学中だった28年前から卒業後にかけて、教諭から繰り返しわいせつな行為を受けたとして、教諭と札幌市に対して損害賠償を求める訴えを起こし、先月の2審判決で東京高等裁判所は、賠償を求める訴えは退けたものの、教諭が性的な行為を行っていたことを事実と認定しました。

判決を受けて、市教育委員会は、改めて調査を進めた結果、平成5年から翌年にかけて、教諭がわいせつな行為を繰り返していたとして28日、懲戒免職処分としました。

教諭は調査に対し「そうした事実はなかった」と話しているということです。

また、市教委は今後の防止策として、性被害などを把握するため生徒へのアンケートを行うとともに、電話相談窓口の設置や、加害者側が否定している場合に、第三者の意見を聞く仕組み作りを検討するとしています。

札幌市の長谷川雅英教育長は「長きにわたりつらい思いをされた女性に対し、心から深くおわびを申し上げます。子どもたちへの性被害を根絶するという強い決意のもと、全職員に対して指導を徹底し、失った信頼の回復に向けて取り組んでまいります」などとするコメントを発表しました。

石田さんは「諦めずに被害を訴えてきてよかった。自分のように、時間がたってから被害に気付く人もいると思う。その被害が認められるのが当たり前となるよう、世の中の見方が変わってほしい」と話しています。

男性教諭が意見書 2審判決は「事実誤認」と主張

男性教諭は、懲戒免職処分が出る前に弁護士を通じて意見書を出し、この中で、性的行為を事実と認定した2審判決は「事実誤認」と主張しています。

その根拠として、周囲に別の生徒や教職員がいた当時の職場環境などを示し、事実と認定された性的な行為をすることは「極めて困難」などとしています。

そのうえで市教育委員会に対し「判決の事実認定を正しいものとしてうのみにすることは許されない」と訴え、市の人事委員会に懲戒処分の取り消しを求める考えを示しています。