米 コロナ感染の高齢ゴリラ 抗体医薬などによる治療で回復へ

アメリカの動物園は、新型コロナウイルスに感染して肺炎になった高齢のオスのゴリラが、抗体医薬などによる治療で、回復しつつあると発表しました。

アメリカ西部カリフォルニア州のサンディエゴ動物園は25日、今月上旬、新型コロナウイルスに感染した48歳の高齢のオスのゴリラに、抗体医薬を投与して治療にあたった結果、回復しつつあると発表しました。

高齢のゴリラ「ウィンストン」は、肺炎と心疾患も確認されたため、獣医師などのチームが抗体医薬や抗生物質を投与したということです。抗体医薬は体内の異物を排除する「抗体」と呼ばれる物質を人工的に作りだし、薬として患者に投与するものです。

アメリカのトランプ前大統領が感染した際にも使われましたが、動物園によりますと今回、「ウィンストン」に投与されたものは、人への使用は許可されていないということです。

この動物園では、今月11日、ウィンストンをはじめ数頭が新型コロナウイルスに感染していたことが確認されたと発表し、大型の類人猿で自然感染が確認されたのは初めてとみられるとしていました。