天皇皇后両陛下 熊本県の豪雨被災地 オンラインでお見舞い

新型コロナウイルスの影響が続く中、天皇皇后両陛下は、27日、去年7月の豪雨で大きな被害を受けた熊本県をオンラインを活用して見舞われました。両陛下が、オンラインで被災地を見舞われたのは初めてです。

去年7月の豪雨災害で、熊本県では65人が死亡し2人が行方不明となっているほか、今も多くの人たちが避難生活を余儀なくされています。

両陛下は、27日午後、お住まいの赤坂御所からオンラインを活用して熊本県を見舞い、はじめに蒲島知事から被災状況について説明を受けられました。

続いて、被害の大きかった人吉市、八代市、球磨村、芦北町の4つの市町村について、ビデオなどで現地の状況を確認し、被災した人たちなどに言葉をかけられました。

このうち、20人が犠牲となった人吉市で自宅が全壊した男性に、天皇陛下が「大変でいらっしゃいましたね。今はいかがですか」と話しかけられると、男性は「なんとか体の方は普通になっていますが、被災で全壊し、まだ手を付けられない状態です」などとこたえていました。

そして、両陛下で病気で入院中の男性の妻を気遣われたあと、皇后さまが「お大事にお過ごし下さい」と言葉をかけられていました。

また、天皇陛下が、八代市でボランティア活動の支援に中心的に取り組んだ男性に「大変なことが多かったのでは」と尋ねられると、男性は「コロナの感染拡大でボランティアは県内に限り、真夏の熱中症対策も必要でした」などとこたえ、皇后さまは「いろいろなことがコロナで大変だと思いますが、どうぞお体に気をつけて」と言葉をおくられていました。

両陛下は、災害の発生直後から被災地に心を寄せ続け、直接見舞いたいと願ってきましたが、感染拡大の影響で実現できず、はじめてオンラインで被災地を見舞われました。