東京女子医大 2歳の男児死亡の医療事故で医師2人を在宅起訴

7年前、東京女子医科大学病院で、手術のあと鎮静剤を投与された2歳の男の子が死亡した医療事故で東京地方検察庁は、容体を適切に把握せず薬の使用を続けたことが事故につながったとして、担当した医師2人を業務上過失致死の罪で在宅起訴しました。

在宅起訴されたのは東京 新宿区の東京女子医科大学病院の中央集中治療部副運営部長だった、医師の小谷透被告(61)と、医師の福田聡史被告(39)の2人です。

東京地方検察庁によりますと、2人は7年前の平成26年12月、首の腫瘍の手術のあと、人工呼吸器を付けて集中治療を受けていた2歳の男の子に対して、鎮静剤の「プロポフォール」を投与したあと、体調に異常が認められたのに薬の使用を続け男の子を死亡させたとして、業務上過失致死の罪に問われています。

「プロポフォール」は、人工呼吸器を付けて集中治療が行われている子どもへの使用が、原則として禁止されているということですが、小谷医師は集中治療室の実質的な責任者として「プロポフォール」の投与を始めることを決めていたということです。

警視庁は去年10月、小谷医師ら2人を含めた医師6人を業務上過失致死の疑いで書類送検していましたが、検察は、ほかの4人については関与の度合いなどを考慮し、起訴猶予にしました。

検察は、2人が起訴された内容を認めているかどうか、明らかにしていません。

母親「ようやく一筋の光が差してきた」

書類送検された医師6人のうち2人が在宅起訴されたことについて、死亡した男の子の母親はNHKの取材に対し「息子がなぜ命を落とさなければならなかったのか、7年近くの間、その答えをずっと探してきました。6人全員を起訴してほしかったという思いはありますが、このうちの2人が起訴されたことは大きな一歩であり、ようやく一筋の光が差してきたように感じます。裁判では、息子の容体を適切に管理しなかった理由を含めて当時何があったのか、真摯(しんし)に、自分のことばで話してほしい」とコメントしています。

東京女子医大「患者様 ご遺族の方々に心よりおわび」

東京女子医科大学病院の田邉一成病院長は「このような事態に至ったことを深刻に受け止め、公判の過程を注視してまいります。亡くなられた患者様、ご遺族の方々に心よりおわび申し上げるとともに、今後も病院全体として安心安全の確保に努めてまいります」とコメントしています。