韓国 去年のGDP 22年ぶりのマイナス成長 新型コロナ影響

韓国の去年1年間のGDP=国内総生産の伸び率は、新型コロナウイルスの影響による消費の冷え込みなどから、マイナス1%となり、22年ぶりのマイナス成長となりました。

韓国の中央銀行、韓国銀行が26日に発表した去年1年間のGDPの伸び率の速報値は、おととしと比べてマイナス1%となりました。

韓国がマイナス成長となるのはアジア通貨危機のあおりを受けた1998年以来、22年ぶりです。

具体的には、民間消費がマイナス5%に落ち込んだほか、貿易も滞り輸入がマイナス3.8%、輸出もマイナス2.5%となっています。

これについて、ホン・ナムギ副首相兼企画財政相は、みずからのフェイスブックで、新型コロナウイルスの感染拡大による内需の不振が統計に表れたと指摘し、感染を落ち着かせることで経済活動を正常化させていくと強調しました。

韓国政府は、感染対策のために午後9時以降の店内での飲食や5人以上の私的な会合を禁止するなど、規制を強化してきましたが、経済への影響も広がっていて企業の経営者などからは不満の声もあがっています。

ムン・ジェイン(文在寅)大統領の支持率は先週「韓国ギャラップ」の調査で37%と過去最低となり、支持しない理由の上位に経済対策があげられているだけに、感染を抑えながら、いかに経済を活性化させていくのか難しい対応を迫られています。