バイデン大統領 「夏までには かなり『集団免疫』の状態に」

新型コロナウイルス対策を政権の最重要課題と位置づけるアメリカのバイデン大統領は、ワクチン接種を加速させることで、夏までには、多くの人が免疫を持つことで感染が広がりにくくなる、いわゆる「集団免疫」の状態に近づけられるという見方を示しました。

バイデン大統領は、新型コロナウイルスの感染を抑え込むため、政権発足から100日で1億回分のワクチン接種を実現させる考えを示していますが、国内では一部の州でワクチンの供給が不足し、接種の予約が取り消される事態になっています。

こうした状況について、バイデン大統領は25日、会見で、ワクチン供給の態勢を強化するとしたうえで「夏までには、集団免疫にかなり近づくことに自信を持っている」と述べ、多くの人が免疫を持つことで感染が広がりにくくなる、いわゆる「集団免疫」の状態に夏までには近づくとの見方を示しました。

ただ、バイデン大統領はおよそ42万人と世界で最も多くなっている新型コロナウイルスによる死者について、「今後、状況が大きく改善されるまでには、死者の数は60万人から66万人に増えるだろう」と述べ、状況は決して楽観できないと強調しました。

そのうえで「聞き飽きているかもしれないが、人々が今から4月末までの間にマスクを着用すれば、専門家は5万人の命が救えるとしている」として、マスクの着用を改めて呼びかけました。