学力向上を願う「天神講」焼きガレイを買い求めにぎわう 福井

福井県の嶺北地方では、毎年1月25日に「天神様」に焼いたカレイをそなえて子どもの学力向上を願う「天神講」が行われます。各地の鮮魚店などは、焼きガレイを買い求める人たちでにぎわいました。

「天神講」は、学問の神様、菅原道真の、その年の最初の月命日、「初天神」にあわせて、子どもの学力向上などを願う福井県の嶺北地方の伝統行事で、道真の掛け軸の前に焼きガレイをそなえる風習があります。

これにあわせて25日、福井市中央卸売市場にある4つの鮮魚店では県内で水揚げされたカレイを朝からオーブンで焼く作業に追われました。

店頭には、ほんのり焼き目の入った長さ30センチほどの大きな焼きガレイが並べられ、買い物客が品定めをしながら、買い求めていました。

福井市中央卸売市場では例年、神事を行っておはらいをしたカレイを販売していましたが、ことしは新型コロナウイルスの影響で神事を取りやめたということです。

小学生の娘がいるという夫婦は「娘にはいっぱい勉強をしてもらいたいです」と話していました。

福井市中央卸売市場の片岡秀典さんは「ことしはコロナの影響で会食もままなりませんが、伝統の焼きガレイを持ち帰り、家族で食卓を囲んでいただきたいです」と話していました。