世界の子ども 新型コロナ影響 平均5か月半通学できず ユネスコ

新型コロナウイルスの感染拡大によって世界の子どもたちが過去1年間に通学できなかった期間は、平均しておよそ5か月半に及ぶことが国連のまとめで分かりました。

これはユネスコ=国連教育科学文化機関が、国際教育デーの24日発表したものです。

それによりますと、新型コロナウイルスの感染拡大によって休校措置が相次いだ過去1年間に世界の子どもたちが通学できなかった期間は、平均して学校年度の3分の2に相当するおよそ5か月半に及んだということです。

休校の期間は地域によって異なり、中南米とカリブ海諸国では全国的な休校措置が平均して5か月続いたのに対し、ヨーロッパでは2か月半、オセアニアでは1か月でした。

さらに今も、31か国で完全な休校措置、48か国で授業時間の短縮などの措置がとられていて、世界の児童・生徒の半数以上にあたる8億人を超す子どもたちに影響が出ているということです。

一方、各国が新型コロナ対策として行っている財政支援のうち、教育に充てられているのは0.78%にすぎないと推計し、今後、さらに減少すると見ています。

ユネスコのアズレ事務局長は「世界共通の利益である教育を優先すべきだ」として、各国政府に対し教育への財政支援を増やすよう呼びかけています。