参院代表質問 午後 ワクチン接種や第3次補正予算案などで論戦

国民民主党の榛葉幹事長は「医療危機が叫ばれる中、医師や看護師が確保され、ワクチン接種が可能と考えるのか。都合の悪いことでも率直に自治体に伝えるリスク・コミュニケーションこそが成功の鍵だ」とただしました。

菅総理大臣は「医療関係者の確保は、関係団体からも全面的に協力したいとの回答をいただいており、必要な体制を確保していく。接種事務を担う市町村にしっかりと準備してもらうには必要で正確な情報をきちんと提供することが重要と考えている」と述べました。

共産党の小池書記局長は、今年度の第3次補正予算案について「緊急事態宣言発令前に作られたもので、感染収束を前提に『Go To』事業に1兆円以上をつけている。今すぐ必要ではない事業をやめ財源を医療や補償などに回す、抜本的な組み替えを行うべきだ」と求めました。

菅総理大臣は「組み替えを行わなくても、新型コロナ対策に対応できる予算としている。早期に成立させ、予備費も活用しつつ、感染拡大を防止し、経済と国民生活を守っていく」と述べました。

共産党の小池書記局長は、記者会見で「菅総理大臣は、現実に目を向けるのが嫌なのか、こちらの指摘にほとんどまともに答えていない。非常に空疎で、木で鼻をくくったような中身のない答弁ばかりが返ってきて、手応えが全く感じられなかった。しっかりと事実を踏まえて答弁することを引き続き求めていきたい」と述べました。

立憲民主党の田名部匡代氏は、鳥インフルエンザや豚の伝染病のCSF＝豚熱が各地で確認されていることについて「全国的に、家畜伝染病のリスクが高まっている。防疫措置にどう取り組むのか」とただしました。

菅総理大臣は「畜産農家が安心して経営を継続するためには、発生の防止が不可欠だ。衛生管理を徹底し万が一の発生時には、関係省庁が連携し、家畜の移動制限や殺処分などの防疫措置を迅速に進めていく」と述べました。

自民党の渡辺猛之氏は、自殺者の増加について「感染症の拡大で経済面だけでなく、心理的にも追い込まれてしまいがちだ。対策をどう講じていくのか」と質問しました。

菅総理大臣は「特に、若者や女性の増加の割合が高くなっている。相談体制の拡充や相談窓口を周知するなど、自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指し、総合的な対策を推進していく」と述べました。

各党の代表質問は22日で終わり、来週25日からは、衆議院予算委員会で今年度の第3次補正予算案の実質的な審議が始まり与野党の論戦が本格化します。