東京都 新型コロナ 1175人感染確認 12日入院調整つかず死亡も

東京都は、22日、都内で新たに1175人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

また、これまでに感染が確認されていた9人が死亡したことを明らかにしました。

このうち、90代の女性は陽性が判明してから12日たっても入院の調整がつかず、暮らしていた高齢者施設で亡くなったということです。

東京都は、22日都内で新たに10歳未満から100歳以上までの男女合わせて1175人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1日の感染の確認が1000人を超えるのは10日連続です。

年代別は、
▼10歳未満が34人、
▼10代が63人、
▼20代が223人、
▼30代が172人、
▼40代が173人、
▼50代が159人、
▼60代が114人、
▼70代が98人、
▼80代が103人、
▼90代が32人、
▼100歳以上が4人です。

22日の1175人のうち、▼およそ46%にあたる540人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、▼およそ54%の635人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者の内訳は、▼「家庭内」が最も多く269人、▼「施設内」が151人、▼「職場内」が38人、▼「会食」が16人などとなっています。

このうち、「施設内」はこれまでで最も多くなり、▼18の医療機関で患者と職員合わせて73人が、▼19の高齢者施設で利用者・入所者と職員合わせて71人が感染したということです。

これで都内で感染が確認されたのは合わせて9万1834人になりました。

また、22日時点で入院している人は21日より74人減って2746人でした。

「現在確保している病床に占める割合」は68.7%です。

このうち、都の基準で集計した22日時点の重症の患者は21日より1人減って158人でした。

重症患者用の病床の63.2%を使用しています。

また、感染が確認されている人のうち、▼自宅で療養している人は21日より113人減って8814人でした。

このほか、▼都が確保したホテルなどで療養している人は21日より13人増えて873人、▼医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は21日より598人減って6276人でした。

また、都は、これまでに感染が確認されていた30代と40代、それに60代から100歳以上までの男女合わせて9人が死亡したことを明らかにしました。

このうち、高齢者施設で暮らしていた90代の女性は1月8日に陽性と判明し、入院の調整が行われましたが受け入れ先が見つからず、判明から12日後の20日、施設で亡くなったということです。

都の担当者は「施設にいる医師が定期的に診察していたため、優先順位の関係もあって受け入れ先が見つからなかった面もある。これだけ感染の確認が増える中で、どう判断し、調整していくかは非常に難しい。こうしたことが起きないように対策を考えていくのはもちろんだが、とにかく感染者を減らすことが重要だ」と話しています。

また、30代の女性は感染が確認されたあと、自宅療養中に自殺したということです。

都によりますと、自宅療養中に死亡したのは、この2人を含めてこれまでで8人になるということです。

これで都内で死亡した人は合わせて770人になりました。

このうち、1月に死亡した人は101人となり、2か月連続で100人を超えました。

小池知事「人の流れ十分抑えきれず」

首都圏の1都3県に緊急事態宣言が出されてから2週間となった現在の感染状況について、東京都の小池知事は記者会見で「人の流れは、夜間は低下に転じているが、昼を含めた全体として見れば十分には抑えきれていない。残念なことに感染の拡大は止まっていない」と述べました。

そのうえで、「ここが正念場だ。テレワークの徹底や不要不急の外出の自粛を改めてお願いしたい。社会全体で集中的に感染拡大を食い止め、収束させたい」と述べ、協力を呼びかけました。

また、ワクチンの接種に向けた都の対応については「できるだけ速やかに必要な方に接種が開始できるよう、区市町村と連携しながら医療機関の確保などの準備を進めている。対応に万全を期すためにワクチンの担当がすでにいるが、体制を強化をしてしっかり対応していく」と述べました。

さらに、政府が新型コロナウイルス対策の特別措置法や感染症法の改正案を決定したことについて、「罰則の規定を盛り込むことは事業者に対する要請の実効性の確保に資するものになると思う。これまでいろいろことばを変えながらメッセージだけで取り組んできた部分も半分ぐらいあるが、法的な根拠や『法的』ということばが持つ別の意味のメッセージが感染拡大の防止につながることを期待している」と述べました。

東京都 感染経路調査に優先順位

東京都は保健所の業務負担を減らすため、新型コロナウイルスの感染が確認された人の感染経路の調査などについて、今後は、臨時の対応として優先順位をつけて行うよう都内の保健所に通知しました。

具体的には、▼重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患がある人、または、▼医療機関や高齢者施設などを重点的に調査するとしています。

また、▼入院調整では重症化リスクの高い人を優先するほか、▼リスクの高い人以外は、陽性か陰性かを調べる検査が必要かどうかなどを保健所ではなく医療機関の医師が判断するとしています。