新型コロナワクチン 米 モデルナも日本国内での治験開始

アメリカの製薬会社モデルナは、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、日本国内で治験を始めたことを明らかにしました。これで日本に供給が計画されているワクチンすべてで治験が始まったことになります。

日本政府は、モデルナとの間で新型コロナウイルスのワクチンの開発に成功した場合、ことし前半に2000万人分、9月までにさらに500万人分の供給を受ける契約を結んでいます。

モデルナによりますと、厚生労働省への承認申請に向け、21日、日本国内で治験を始めたということです。

対象は20歳以上の日本人の男女合わせて200人で、開発中のワクチンを接種して有効性や安全性を調べます。

このワクチンは、すでにアメリカで使用されていて、モデルナは国内の治験の進捗(しんちょく)を見ながら海外の治験のデータも踏まえて承認申請を行う方針です。

新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては、アメリカのファイザーとイギリスのアストラゼネカもすでに国内で治験を実施していて日本への供給が計画されているワクチンすべてで治験が始まったことになります。

厚労省 製薬3社との契約状況は

新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は欧米の製薬会社3社との間で開発に成功した場合、合わせて1億5700万人分の供給を受ける契約を結んでいます。

このうち、アメリカの製薬大手ファイザーからは、年内に7200万人分の供給を受ける契約です。

イギリスの製薬大手アストラゼネカとは、ことし初頭から6000万人分、このうち1500万人分をことし3月までに供給を受ける契約を結んでいます。

アメリカの製薬会社モデルナからは、ことし9月までに2500万人分、このうち2000万人分をことし6月までに供給を受ける契約です。

接種の回数は1人につき、いずれも2回ずつとなる見込みです。