米 バイデン新大統領 WHO脱退の撤回命じる大統領令に署名

アメリカのバイデン新大統領は就任初日の20日、トランプ前政権が打ち出していた、WHO=世界保健機関からの脱退の撤回を命じる大統領令に署名しました。脱退の方針を撤回することで、新型コロナウイルス対策で、国際協調を重視する姿勢を明確に打ち出しました。

ホワイトハウスのサキ報道官は20日夜、日本時間の21日午前、初めての記者会見を開き、バイデン新大統領がWHOからの脱退の撤回を命じる大統領令に署名したことを明らかにしました。

WHOについて、トランプ前大統領は去年、新型コロナウイルスをめぐる対応が中国寄りだと批判し、資金の拠出をやめたうえで、ことし7月に脱退することを国連に正式に通知していました。

これに対し、バイデン新大統領は大統領選挙の期間中から脱退を撤回すると訴えていました。

脱退の方針を撤回することで、新型コロナウイルス対策で、国際協調を重視する姿勢を明確に打ち出しました。

アメリカはWHOに年間、日本円で400億円以上の資金を拠出してきた最大の資金拠出国だったことから、脱退すれば、WHOの運営や、新型コロナウイルスへの対応で、国際的な協力にも影響が出ることが懸念されていました。

国連・グテーレス事務総長 「きわめて重要」

国連のグテーレス事務総長は声明を発表し「WHOを支えることは、国際社会が協調して新型コロナウイルスに対処していく上できわめて重要だ」と歓迎しました。

そして「新型ウイルスに打ち勝つにはワクチンが決定的な手段になっている。アメリカが、COVAXファシリティに参加し支援することは、すべての国に公平にワクチンを分配するための取り組みにとって弾みになるだろう」と述べて、WHOなどが、途上国を含めた世界各国にワクチンを公平に届けるために立ち上げた枠組みにアメリカが加わることへの期待を示しました。