テニス全豪オープン主催者「隔離は入国の代償」予定どおり開催

テニスの全豪オープンに出場予定の一部の選手が、新型コロナウイルスの検査で陽性になった人と同じ飛行機に乗っていたことから、外での練習ができず隔離されていることについて、主催者は「入国するすべての人に求められる代償だ」と理解を求めたうえで、大会は予定どおり開催する方針を示しました。

来月8日に開幕する全豪オープンに出場予定の選手のうち、日本の錦織圭選手など72人は、オーストラリアに向かうチャーター機の同乗者が、ウイルス検査で陽性となったことから、現地のホテルでの2週間の隔離中、外での練習が許可されない事態となっています。

大会を主催するオーストラリアテニス協会のクレイグ・タイリーCEOは、現地メディアに対し、18日夜、選手たちと話し合ったことを明らかにしたうえで「ほとんどの選手はとても協力的だ」と述べました。

そして「これはオーストラリアに入国するすべての人に求められる代償だ」と理解を求め、大会は予定どおり開催する方針を示しました。

外で練習できない選手たちは、ホテルの部屋で立てかけたマットレスに向かって「壁打ち」をするなど、コンディションを保つための工夫を強いられていて、現地メディアによりますと、大会3連覇を目指すセルビアのノバク・ジョコビッチ選手が、こうした選手たちの練習環境の改善を求めたということです。

これに対してタイリーCEOは「ここまでは公平な競技環境ではないが、できるだけ公平に整えられるよう全力を尽くす」と述べ、厳しい隔離に改めて理解を求めました。